非エンジニア企業でClaude Code研修をやった実録──半日×2で何がどこまで変わるか
「非エンジニアにClaude Codeは無理では」とよく聞かれます。実際にプログラミング未経験の担当者向けに研修を実施した記録から、分単位の実カリキュラム・必ず詰まる壁・最も時間を割く「要求定義と要件定義の違い」・受講者の選び方・2ヶ月後の到達点までを、自社で研修を組む場合の下敷きになる粒度で書きます。
Claude Codeの活用記事は増えましたが、そのほとんどはエンジニアがエンジニア組織でやった話です。私たちが実施しているのは、プログラミング未経験の担当者を「作れて、直せる」状態にする研修です。
この記事では、実際に使っているカリキュラムの中身(分単位の時間配分を含む)、非エンジニアが必ず詰まるポイント、そして研修後に何が起きたかを、実施記録からそのまま書きます。研修の設計を考えている方が、自社でやる場合の下敷きにできるところまで具体的に書きました。
この記事でわかること
- 半日×2(+必要に応じてDay3)の実際のカリキュラムと時間配分
- 非エンジニアが必ず詰まる壁と、それを越えるための教え方
- 研修で最も時間を割く「要求定義と要件定義の違い」の伝え方
- 研修後の伸びを分ける条件と、受講者の選び方
前提:教えるのは「操作」ではなく「課題解決」
研修の目的を「Claude Codeの使い方を覚えること」に置くと、ほぼ確実に失敗します。操作は覚えても、翌週の業務で使われないからです。
私たちが設計のゴールに置いているのは、「自分の業務の課題を、AIを使って自分で解決できる状態」です。だから研修の題材は汎用サンプルではなく、受講者が実際に抱えている面倒な作業を持ち込んでもらいます。
この方針には理由があります。市場に出回っているAI推進者向け研修の多くは、Claude Codeというツールのベストプラクティスを教える研修です。しかしHowの知識は陳腐化が速く、それを覚えても一時的にアウトプットが増えるだけで、成果に結びつく保証はありません。
背景にあるのは、ボトルネックの移動です。コーディングエージェントが民主化したことで、一人がアプローチできる問題領域は明確に広がりました。これまでビジネスとエンジニアリングで分かれていた責任範囲の境界が低くなっている——技術進歩による組織構造の変化が起きています。その結果、成果のボトルネックは「作業の速さ」から「作業自体を設計し、マネジメントする力」へ移りました。
研修で獲得を目指す3つのスキル
| スキル | 中身 | 研修での位置づけ |
|---|---|---|
| 業務分解力(AsIsの策定) | 業務を俯瞰して形式知にしていく | Day2の前半 |
| 課題設定力(ToBeの策定) | その中からAIで解決できそうな課題を想起する | Day2の中核 |
| 実装力 | Claude Codeを用いて効率的に開発する | Day1の全体 |
この3つは、私たち自身が非エンジニアから社内AI推進者として成長する過程で、試行錯誤しながら辿り着いたものです。机上で設計した能力要件ではありません。
実際のカリキュラム(Day1〜Day3)
Day1が手段のインプット、Day2が問題設定・解決、Day3は必要な会社にだけ
| パート | テーマ | 目的 | 実施内容 |
|---|---|---|---|
| Day1 基礎編(課題解決のHow) | 汎用型Agentの理解と実践 | Claude CodeなどのCoding Agentを、日常業務に活用する基礎を身につける | AI Agent・システム開発の基礎/Claude Codeの基礎/Claude Codeによる開発の基礎/演習課題の実践/社内課題のブレインストーミング |
| Day2 応用編(課題解決のWhy・What) | 社内業務の課題解決 | 業務のボトルネックを見つけ、課題設定から解決策の設計までの方法とマインドセットを学ぶ | AI推進者に必要なスキル/AsIs・ToBeの企画/実際の課題解決事例の解説/ケース問題の実践/総合まとめ |
| Day3 実務編(顧客別の引き継ぎ) | 既存システムの運用保守 | 社内システムの全体像を理解し、AIを活用した運用保守に取り組める状態を目指す | 運用保守の基礎/必要なスキルセットの理解/既存システムの全体像・個別解説/次のステップの認識合わせ |
Day3は「社内システムを導入しているが、運用保守を自社でできるようになりたい」というニーズがある場合にだけ実施しています。ここは会社ごとに中身が変わるため、既存システムの構成をヒアリングして、その会社専用のコンテンツを作ります。

注目してほしいのは、Day1で「触ってみる」に40〜60分しか取っていないことと、その前にシステム開発基礎とClaude Code基礎で合計80〜120分を使っていることです。順序は意図的です。操作から入ると、目の前で動いたものが何なのか分からないまま終わります。「今この裏側で何が起きているか」を説明できる状態にしてから触らせると、詰まったときに自分で原因を推測できるようになります。
Day2は逆で、インプットが90分強に対して実践が120分以上。完全に演習が主役です。一方的に情報を伝えるだけでは、受講者の血肉になりません。受講者自身が講師の伝えた情報を加工し、自分なりのアウトプットを考え出すという進め方にしています。率直に言って、思考負荷はかなり強い研修です。
演習課題は毎回作り直す
紹介する事例と演習課題は、受講者が現在抱えているイシューに合わせて毎回選び直しています。ここを固定テンプレートにすると、途端に「他人事の演習」になります。同じ理由で、Day1の演習課題や解説の切り口も、対象者のレベルに合わせてToBe像を定義してから企画しています。
Day1で必ず教えること:プログラムとは何か
非エンジニア研修で省略したくなるのが、ここです。しかし省略すると後半が崩れます。
実際の研修資料では、こう説明しています。コンピュータとは究極を言えば2進数で演算を行うだけの装置、つまり電気信号で動くそろばんです。けれど人間社会で扱う情報は2進数ではないので、文章を書く・動画を見る・データを保存するといった行為をそのまま演算として表現できません。
そこで発明されたのがプログラムです。プログラムとは、人間のやりたい処理をコンピュータが理解できる内容に変換したもの。言い換えれば、人間とコンピュータをつなぐインターフェース(窓口)です。この理解があると、後半の話が一気に通ります。
プログラムの概念は、この6つだけ先に渡す
- 変数
- 関数
- 出力
- 条件分岐
- ループ処理
- ライブラリ
これ以上は増やしません。Claude Codeが書いたコードを読んで「何をしているか推測できる」ためには、この6つで足ります。
「CLIとターミナルは、実際に叩かせる」
「Claude CodeはCLIで動く」という説明は、言葉だけでは伝わりません。研修では実際にターミナルを開いて、`mkdir test` を実行させます。testという名前のフォルダができる。`cd test` でその中に移動する。
この2つのコマンドを自分の手で叩くと、「Claude Codeは自分のPCを直接操作できる」という意味が体感で分かります。ここが腹落ちすると、「なぜこれがすごいのか」の説明が要らなくなります。研修資料にもこう書いています——Claude Codeには最強の手足がついている。必要なときに必要な情報を取得できるから、コンテキストエンジニアリングに特化していると言える。
「Webアプリの仕組みも、1回通しておく」
Webアプリとは、ブラウザ上で利用するアプリケーションのこと。一方でPCに直接インストールして使うWordやExcelはネイティブアプリです。この区別から入ります。
Webアプリの場合、ユーザーのPCとインターネット上のサーバーという2種類のコンピュータでそれぞれプログラムが動き、情報交換をしています。ブラウザ側ではHTML/CSS/JavaScriptを読み取って画面表示やボタン操作を処理し、サーバー側ではログイン処理・データ保存・検索・外部サービス連携といった裏側の処理を実行している。ここまで理解しておくと、Day3の運用保守で「どこが壊れているのか」を切り分けられるようになります。
研修の核心:要求定義と要件定義の違い
全カリキュラムの中で、最も重要なパートです。ここだけは時間をかけます。システム開発の流れの中で、AIに任せていい工程と、人間が責任を持つべき工程があります。人間が大きく関わるべきなのは要求定義・要件定義・基本設計の3工程。逆に言えば、ここさえ人間が押さえられれば、それ以降は人間が手を動かさなくても進められる——これが研修での立場です。

家づくりに例えると、違いが一気に伝わる
| 要求定義 | 要件定義 | |
|---|---|---|
| 責任を持つ人 | システムを作りたい人 | システムを作る人 |
| 例(家づくり) | 「キッチンは明るい方がいい」「トイレは2ついらない」「風通しの良さ」 | 「キッチンは2階に」「トイレは階段の下につくる」「窓を2個、リビングの左壁と廊下の右壁に設置する」 |
| 中身 | 実現したい状態・満たしたい条件 | 機能要件・非機能要件の言語化 |
この対比を出すと、受講者の理解が明確に変わります。自分が書いていたものが要求なのか要件なのか、初めて自覚するからです。
ここで必ず伝えている3つ
- 1言語化できないものは作れない — AIがあっても、ここは代わってくれません
- 2言語化の過程で「本当にこれ必要か?」が何度も出てくる — システムは問題解決の手段でしかないので、目的を見失わないこと
- 3要件定義では「何をしないか」を選ぶ — 要求の優先度を整理し、妥協する箇所を決める。ここで技術選定と工数が大きく変わる
そして基本設計は、要件定義の翻訳作業です。要件定義から開発着手までのギャップを埋めるもので、この解像度が低いと「作りたいもの」と「実際に作られるもの」がズレます。
AIに丸投げしない
作りたいものを言語化し、このシステムをどう作るのがベストかを判断するステップは、粗末にせずちゃんと思考する。研修のまとめスライドに、この一文を必ず入れています。ここを飛ばすと、出てきた成果物が妥当かどうかを自分で判断できなくなります。
なぜClaude Codeなのか、を正しく説明する
「流行っているから」では、受講者は使い続けません。研修では2点に絞って説明します。まずプロンプトエンジニアリングとの違いから入ります。AIがよい出力を返すようにプロンプトを工夫する技術がプロンプトエンジニアリングですが、モデルの推論精度が上がり、検索などの機能が常設されたことで、その効果は相対的に薄れました。
では次にユーザー側が工夫すべきことは何か。コンテキストエンジニアリングです。AIに渡せるコンテキスト量は有限なのに、渡したいコンテキストは無限にある。だから渡したい情報を効率よくAIに届けるための技術と仕組みが要る、という説明をします。Claude Codeがそれに特化していると言える理由は2つです。
Claude Codeがコンテキストエンジニアリングに特化していると言える理由
- CLI内で動くため、PC内のファイル操作・アプリ操作・プログラム実行ができる(=最強の手足)
- CLAUDE.md・Subagent・Skillsというコンテキスト効率化の仕組みが標準で備わっている
3つの仕組みは、非エンジニアに伝わる言葉に置き換える
| 仕組み | 何をするものか | 非エンジニアへの説明 |
|---|---|---|
| CLAUDE.md | Claude Codeが最初に読み込むファイル。動作ルールやコンテキストを記載 | 「このフォルダではこのルールで動けばいい」を最初に伝えておくメモ |
| Subagent | 役割ごとにカスタムプロンプトを設定。エージェントごとにコンテキストが独立 | 部下を持つのと同じ。役割を分けると1体あたりの情報量が減り、作業に集中できる(人間と同じ) |
| Skills | 繰り返し発生する作業を手順化して登録 | 毎回同じ説明をしなくて済む。出力のブレも減る |
Skillsの説明では、ビジネス側の例を先に出します。毎月の定例会資料の作成、請求書や見積書の作成——フォーマットが同じで中身を入れ替えるだけの作業です。開発側の例(GitHubへのPush、サーバーへのデプロイ)を先に出すと、非エンジニアには刺さりません。
実際に詰まったポイント
非エンジニア研修で必ず出てくる壁
| 詰まりどころ | 何が起きるか | 対応 |
|---|---|---|
| ターミナルへの心理的抵抗 | 黒い画面が出た時点で身構える | `mkdir`と`cd`だけ先に叩かせて「ただの操作窓口」だと分からせる |
| 文字化け・ファイルが見えない | ターミナルで直接使うと起きる | VS Codeの拡張機能としてClaude Codeを使う環境を最初に用意する |
| 抽象的な概念が続いて脱落する | CLI・コンテキスト・エージェント…と続く | 「触ると全部分かるので、伏線だと思って聞いてほしい」と先に宣言する |
| 要求と要件を混ぜて書く | 作りたいものが曖昧なまま実装に入る | 家づくりの例で対比。書いたものを「これは要求?要件?」と毎回確認 |
| AIに丸投げしてしまう | 出てきたものを評価できない | 設計の3工程は人間の責任、と繰り返し戻る |
地味ですが効くのが環境です。Claude Codeをターミナルでそのまま使うと、文字化けする・ファイルが見えないという問題が起きます。研修資料にもこの2点を明記したうえで、VS Codeの拡張機能で使う環境を推奨しています。環境構築で最初の30分を溶かすと、その日の集中力は戻ってきません。事前に手順を配り、可能なら当日までに済ませてもらいます。
マインドセットとして最初に伝えること
技術的な解説に入る前に、まずこの姿勢を伝えます。研修資料の序盤に置いているスライドの中身は、「見て学ぶ <<<< 触ってみる」の一行です。
具体的には、この5つ
- 1全部わかってからやる必要はない
- 2わからなくてもなんとかなる(やり方をAIに聞けばいい)
- 3わかるのを待っていたら次のトピックに置いていかれる
- 4触りまくると、どの情報が本質的なのかだいたい判断できるようになる
- 5使いこなしている人のベストプラクティスを徹底的にパクる(守破離)
非エンジニアほど「理解してから触りたい」と考えます。しかしこの領域では、その順序だと永久に追いつきません。理解は触った後からついてくるということを、最初に合意しておきます。
ただし「エンジニアリング知識は不要」とは言わない
研修資料でも強めに書いている部分です。稀に「エンジニアリング知識は全く必要ない」と言う人がいるが、必要である。ただしエンジニアリングに関しては「実用できるものが知識」なので、やっていきながら会得していくのが効率が良い——という立場です。「誰でもすぐ作れます」と言い切る研修は、受講者を裏切ります。必要なものは必要だと伝えたうえで、習得の順序を「実務をやりながら」に設計するのが誠実だと考えています。
最強の部下には、最強の上司が要る
Claude Codeを使ってどれだけの成果が出るかは、ユーザーに大きく依存します。LLMは技術として民主化していますが、自然言語を扱えるという性質上、課題解決のポテンシャルが極端に広い。だからこそ使う人のリテラシーに成果が強く依存するという、これまでの技術とは毛色の違う性質があります。
研修ではこれを、こう言っています。Claude Codeは最強の部下となりうるポテンシャルがある。ただし、最強の部下を使うためには、最強の上司がいなくてはならない。だからAIを使ったシステム開発は、結局2つの力に集約されます。
AIを使った開発で最後に問われる2つの力
- 要求定義・要件定義=課題を言語化する力(論点思考・論理的思考・批判的思考)
- 設計力=エンジニアリングの観点で最適なシステム設計を行う力
研修後の伸びを分けたもの
分かれ目は、技術的な素養ではなかった
同じ研修を受けても、その後の伸び方には差が出ます。分かれ目は「自分の業務に不満を持っているか」でした。今のやり方に困っていない人は、研修後に自分から手を動かしません。逆に「この作業、毎月ムダだと思っていた」という人は、研修の翌週には何か作り始めています。
だから私たちは、受講者のアセスメント(誰が受けるべきか)から関与するようにしています。ここは重要な論点でありながら、適切に扱われていないことが多い部分です。研修を発注する側も、「誰に受けさせるか」を人事的な公平さや順番で決めない方がいいと考えています。
受講対象はAI推進担当者だけではありません。経営層にも効果的です。実際、AsIs/ToBeを定義する際にCEOと、任命されたAI推進担当者の2名分のToBeを別々に設定した案件があります。
同じ研修でも、役割によって到達目標を分ける
| 受講者 | ToBe(到達目標) |
|---|---|
| CEO | 社内業務を俯瞰→課題を特定し、Claude Codeで0→1の実装ができる/1→100のイメージを言語化し、メンバーに依頼するときに適切な工数を見積もれる |
| AI推進担当者 | 社内業務を俯瞰→課題を特定し、Claude Codeで0→100の実装ができる/導入しているシステムの運用保守ができる |
経営者に求めるのは0→1と工数の見積り、担当者に求めるのは0→100と運用保守。経営者が「これくらいの工数でできるはず」を体感で持っているかどうかは、その後のAI推進の速度をかなり左右します。
研修後、2ヶ月で起きたこと
私たちが伴走している企業では、Claude Code未経験からスタートした担当者が、約2ヶ月で自作のwebアプリを社内運用できる状態まで到達しました。研修だけで到達したわけではなく、その後の壁打ちと実案件での伴走をセットにした結果です。
重要なのは、この担当者が「作れる人」になったこと自体より、社内に「AIでこれができる」の実例が生まれたことです。他部署から「うちの業務もできる?」という声が出始めるのは、この段階からでした。
受講者からいただいた声
- 「AI時代に必要な、思考力と課題解決力が身につく」——AIの使い方だけでなく、AIを用いた論理的思考・課題解決力を育てる研修。操作方法を中心に学ぶ研修よりも、本質的で時代に合った人材育成だと感じた(経営企画部マネージャー)
- 「講師の実体験から、リアルな知見を自分ごとに」——書籍やネットでは得られないリアルな知見を、自分の業務に引きつけて学ぶことができた(人事部 研修担当)
- 「問題の捉え方が変わり、仕事の進め方も変わった」——すでに社内のAI活用を推進していたが、問題設定・解決の観点が養われ、研修の前後で仕事の進め方が大きく変わった(DX推進担当)
3つ目が、研修の狙いがそのまま返ってきた反応です。操作ではなく問題設定の観点が変わったという評価は、設計意図と一致しています。
研修だけで終わらせないために
研修は起点であって、それ単体では組織は変わりません。研修が終わった日が、実際のスタートラインです。前後で必要なものを挙げます。
研修の前後に必要なもの
- 1事前:受講者の選定(業務に不満を持っている人を選ぶ)/環境構築の完了/題材となる自社業務の持ち込み
- 2事前:AsIs・ToBeの定義(誰が、どこまでできる状態を目指すのか)
- 3事後:最初の1本を作り切るまでの伴走(ここで止まると全部消える)
- 4事後:作ったものを社内で見せる場(実例が1つあると横に広がる)
- 5事後:運用保守の担い手を決める(作った後の話はAIで作った業務ツールは、半年後に誰が直すのかにまとめています)
社内で定期的にAI活用の場を持ちたい場合は、社内AI勉強会を月1で続けているの進行台本も参考になります。ワークショップ形式で課題の洗い出しから始めるなら、AI活用ワークショップの選び方もあわせてどうぞ。
納品物には、研修資料そのものを含める
| 提供するもの | 中身 |
|---|---|
| 研修の実施 | Day1・Day2(ニーズに応じてDay3) |
| 研修資料 | 当日使ったPowerPointファイルそのもの |
| 開催レポート | 実施内容とアンケート結果 |
資料をそのまま渡しているのは、研修後に社内で再利用してもらうためです。受けて終わりにせず、社内展開の素材として使ってもらうことを前提にしています。受講しなかったメンバーへの二次展開まで含めて考えると、資料が手元に残るかどうかは意外に大きい差になります。費用は人数と対象範囲(Day3を実施するか)で変わるため、料金例はAIパートナー事業のページに実例ベースで掲載しています。
自社で研修を組む場合のチェックリスト
外部に頼まず自社で設計する場合でも、ここを押さえれば形になります
- 1目的を「操作の習得」ではなく「業務課題の解決」に置いた
- 2受講者を、業務に不満を持っている人から選んだ
- 3受講者ごとのToBe(どこまでできる状態か)を事前に定義した
- 4環境構築を事前に済ませた(VS Code+Claude Code拡張機能)
- 5触らせる前に、プログラム・Webアプリ・CLIの基礎を通した
- 6要求定義と要件定義の違いに、最も時間を割いた
- 7演習の題材を、受講者の実業務から持ってきた
- 8インプットより演習の時間を長く取った(Day2は120分以上)
- 9研修後、最初の1本を作り切るまでの伴走を用意した
最後の項目が抜けると、ほぼ確実に元に戻ります。
まとめ
非エンジニア向けのClaude Code研修で効くのは、ツールの操作説明ではありません。プログラムとは何か・Webアプリはどう動くか・要求と要件はどう違うかという、一見遠回りに見える基礎です。ここを通してから触らせると、詰まったときに自分で原因を推測できるようになります。
そして成果を分けるのは、受講者が自分の業務に不満を持っているかでした。Claude Codeは最強の部下になりますが、使うのは上司の側です。何を問題と設定し、どこまで言語化できるか——研修で鍛えるべきなのは、結局そこでした。
研修は起点にすぎません。最初の1本を作り切るまで伴走できるかどうかで、半年後の景色が変わります。
他の記事